サンフレッチェ広島の山﨑大地選手へ、作品をお渡しさせていただきました。今回は2作品のご依頼をいただき、そのうちの2作品目についてご紹介いたします。
『勝』
この言葉について思うのは、対人ではなく「対・自分」に向けられた言葉なのだろうということです。自分自身に厳しく向き合う姿勢を持たれているからこそ、強さにつながっているのだと感じました。
越えるべきは自分自身。
まずは自分に勝つという気持ちが、その先の試合での勝利につながる――そんな思いを込めて筆を取りました。
書家として多くの方々と出会い、お話を伺うなかで、その方の考え方や生き方に感銘を受けることが多くあります。今まで書かせていただいた方々は皆、本当に素敵な方ばかりです。
そして今回、サンフレッチェ広島の山﨑選手のために作品を書かせていただけたことに、胸が熱くなりました。
書家をしていて良かったと、改めて思います。
書は生きている――。
山﨑選手の今後のさらなるご活躍を心より応援しております。
このご縁に感謝いたします。
箔書 〜日本の伝統技術と書の融合〜
箔のもつ美しさや上品さに、書道ならではの力強さや繊細さを重ねることで、華やかさの中にも気品を感じさせる表現が生まれます。光の角度や時の経過によって色合いが変化していく様子は、まるで箔もまた書と同じように「生きている」かのようです。
日本の伝統と現代の感性が重なり合うこの箔書が、見る方の心にそっと寄り添う存在となれば幸いです。


