積小為大


晃祐堂様で行われたクリスマスイベントにて、広島東洋カープの小園海斗選手へ作品をお渡しさせていただきました。


作品には、小園選手の新しい背番号「5」を取り入れるとともに、四字熟語「積小為大」を選びました。
——小さな努力の積み重ねが、やがて大きな成果や発展につながる——
その意味は、スポーツの世界はもちろん、人生においても心に響く言葉です。

背番号「5」はカープの赤を用いて、勢いよく筆を運びました。「積小為大」は力強く、のびやかに表現。箔書に墨色以外の色を取り入れたのは初めての試みでしたが、作品全体がより引き締まって見え、よい仕上がりになりました。額は作品を際立たせるため、透明のものを選びました。

誰かを想い、言葉を選び、形にしていく過程では悩むことも多くありますが、完成した作品をお渡しし、喜んでいただけた瞬間、そのすべてが報われる思いがいたします。実際に小園選手にお会いし、お渡しできましたこと、そして笑顔をいただけたことが、何よりも嬉しく幸せでした。

広島で生まれ育った私にとって、カープは特別な存在です。


今回のご縁に心より感謝申し上げます。

箔書 〜日本の伝統技術と書の融合〜

箔のもつ美しさや上品さに、書道ならではの力強さや繊細さを重ねることで、華やかさの中にも気品を感じさせる表現が生まれます。光の角度や時の経過によって色合いが変化していく様子は、まるで箔もまた書と同じように「生きている」かのようです。

日本の伝統と現代の感性が重なり合うこの箔書が、見る方の心にそっと寄り添う存在となれば幸いです。

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